北投温泉


 台湾には数多くの温泉がありますが、そのうち台北からもっとも便利なのが北投温泉です。MRTで30分余で行けるので、手軽に温泉が楽しめます。

 4日目は雨だったので、温泉にでもつかろうと、朝から出かけました。MRT淡水線の北投で支線に乗り換え、1駅で新北投駅に着きます。駅前は予想に反し単なる郊外の町の風景でしたが、右手の公園に沿って歩いていくと、右側に旅館が立ち並び、左側の川から、湯煙が見えるようになりました。すっかり日本の温泉町の風情です。きっと日本の統治時代に開発されたのでしょう。

 しばらく歩きますと、やがて「大衆温泉浴室・瀧の湯」の看板がありました。入り口には、「男湯」、「女湯」の暖簾も掛かっており、懐かしいレトロな銭湯そのものです。

 ここは眺めるだけでしたが、昨年入った息子の話によりますと、内部も銭湯と同じで感じで、ただ脱衣室と浴室に仕切りがないこと、浴槽内でタオルをつけてはいけないことはもちろん、体をこするような動作をしてもいけない、という点が違うようです。彼はうっかり手で肩から湯をかけて、高齢の相客に注意されたとか。昔日本人が教え込んだ躾が、今も厳重に守られているのでしょう。

 その先には、公共の露天風呂がありました。大勢の男女が水着を着けて入っているのが見えます。入浴料は無料とはうらやましい。

 温泉街のだらだら坂をを上りつめたところに、お目当ての亜太温泉生活館がありました。ここは日帰りの温泉施設で、まだ新しいようです。

 入り口を入りますと、フロントに制服のお嬢さんがいて、日本語は通じませんが、片言の英語で応対してくれます。料金は、個室風呂(1時間)が二人で960元(約3360円)、大浴場(2時間)が一人400元(約1400円)。いずれも平日だからか、標準価格の2割引だとか。個室の場合は大浴場にも入れます。もちろん割得な個室を選びました。

 フロントに下足を預けて、サンダルに履き替え、タオル、浴衣とカギを受け取り、2階の更衣室で浴衣に着替えます。個室露天風呂は屋上にあります。個室といっても、簡単な壁で仕切って、上は一部だけ屋根が覆ったもので、露天といっても僅かに空が見えるだけです。

 内部は6畳くらいのの広さで、湯船といす・テーブルそれに洋便器が備わっています。テーブルの上には、湯上りタオルとミネラルウオーターが置いてありました。お湯はその都度入れ替えられるようですが、ちょうどいい湯加減でした。泉質は少し濁った、硫黄の入った酸性泉です。

 大浴場は2階にあります。台湾の温泉は水着が必要とのことで、一応水着を持ってきたのですが、ここは日本式に男女別れており、水着の必要はありません。岩風呂と檜風呂があり、日によって男女交互に入れ替えているようです。

 風呂上りには畳敷きの大広間もあって、まったく日本の温泉センターのようでした。多分日本のシステムを参考にしたのでしょう。日本でも最近、日帰り湯がブームですが、台湾にも普及しつつあるとか。ホテルに帰って、フロントのお嬢さんに話したら、たいへん興味を示していました。

「亜太温泉生活館」
http://www.apresort.com.tw/